トレンディです。

今回はこんな悩みについて、知見や経験(知人を助けるために3ヵ月学んだ)をもとに記事を書いていきます。
結論からすると
新規で稼げる時代は終わった
です。
ネットワークビジネス(MLM)ってなに?
まず、現状を解説します。
MLMは、マルチレベルマーケティングの略で
マルチ商法、ネットワークビジネスと呼ばれます。
よく勘違いする人がいますが、「ネットビジネス」ではなく「ネットワークビジネス」です。
連鎖販売取引(れんさはんばいとりひき)として日本国内では、認められている商法です。
つまり合法です。
ネットワークビジネス(連鎖販売取引)については、次のように定義されています。
「個人を販売員として勧誘し、更にその個人に次の販売員の勧誘をさせるというかたちで、販売組織を連鎖的に拡大して行う商品・役務の取引のこと。」
引用元:特定商取引法ガイド
ビジネス自体は合法ですが、悪質な勧誘方法が問題になっています。
勧誘方法は、特定商取引法の「連鎖販売取引」で規制されています。
ねずみ講とマルチ商法の違い
マルチ商法が、よく間違われるのが「ねずみ講」です。
次の違いがありますが、どちらもネットワークビジネスの仕組みと変わりません。
- ねずみ講は、違法。無限連鎖販売。
- マルチ商法は、合法。流通する商品がある限りビジネスは破綻せずに続くもの。
と解釈されています。
とはいえ勧誘者ひとり一人が、1ヵ月に2名ずつ勧誘して増えていくとすると、わずか2年ほどで日本の人口を超えてしまいます。
ネットワークビジネス(MLM)は、2010年頃がピーク
ネットワークビジネスは、2010年頃がピーク。
2022年になった現在では、コロナの影響もありさらに大きく衰退しています。
その歴史は古く、インターネットが普及する前は副業として一部の人たちに人気がありました。
ネットワークビジネス(MLM)の仕組み
ネットワークビジネスは、先行者利益の世界です。
海外のMLM会社が日本に上陸した直後に始めた人以外は、ほとんど稼ぐことは出来ません。
組織構造はピラミッド式で、上の階層にいる人ほど儲かる仕組み。
このピラミッド構造の中で、高額な商品を下の層に販売して儲けるのが基本なので激しく批判されます。
学生に借金をさせたり、会社を辞めさせてまで搾取する人も出現しねずみ講に近いビジネスとなった歴史があります。
これは会社組織とも似ていますが、大きな違いは固定給というものが存在しません。
ディストリビューター(販売代理店)と呼ばれる人たちは、「完全歩合制の個人事業主」です。
「1人1人が経営者」という標語のようなものに憧れてハマってしまう人もいますが実態は、ただの個人代理店です。
商材は、健康食品や化粧品、日用品がメインでしたが、最近では、不動産や保険、仮想通貨、金融系も登場。
勧誘相手は、友達や知人が対象になることがほとんどなので、お金も人間関係も失います。
マーケットピークのネットワークビジネス
最近、流行っているのが仮想通貨(暗号通貨)やブロックチェーンに関してのネットワークビジネス。
マーケットピーク(MarketPeak)と呼ばれる新しい形態のMLM(マルチ)です。
こちらもピラミッド構造となっており一部の人たちだけが儲かる仕組みになっています。
ティックトック、ツイッター、インスタグラムなどのSNSを使ったショートムービーで勧誘が盛んにおこなわれ、ショートムービーを観た人にオンラインセミナーへ招待します。
情報判断力に乏しい学生や欲がある人は注意です。
ネットワークビジネス(MLM)が稼げない3つの理由
ネットワークビジネスは「稼げない」。
その理由を大きく分けて3つ紹介します。
- オフライン
- 市場飽和
- 閉鎖的
順に解説していきます。
オフライン
ネットワークビジネスは、「オフラインのアフィリエイト」のようなものです。
対面勧誘がメインの為、オフラインでの行動が多い。
対面勧誘は「マケ」と呼ばれ、喫茶店やファミレス、ホテルのラウンジで行われます。
この面談は集団心理で行われる勧誘方法です。
面談に参加するあなた以外の人は、商売でいう「さくら」です。
同調圧力という心理テクニックを使ってあなたを洗脳します。
面談⇒セミナーまたはオンラインセミナー
の順で洗脳され気づいたら売れない商品を買っている(商売だったら赤字なのに気づかない)のが流れです。
一般消費者向け(スーパーなどの小売店で売ってないことがほとんど)で取り扱いがないのも、
ディストリビューターが無理な販売をしてしまう要因です。
インターネットと比べ、小さなネットワークの中での活動なのでビジネス的にかなり非効率。
市場飽和
ネットワークビジネス(MLM)の商材は悪いものばかりではなく、高品質のものを販売している会社もあります。
有名どころの商材は、けっして悪いものではないのです。
しかし、ピラミッド構造になっているので、日本国内の人口を考えると市場が狭く、既にレッドオーシャン(市場飽和)化しています。
例外として化粧品や健康食品を毎月10万以上使うような富裕層をメインに販売していけば成り立ちそうですが、競合も多くこちらの市場ももはや飽和状態です。
ネットワークビジネスで有名な会社は、すでに成長しているので、その分ディストリビューターの数も多くなり後発組みは損する仕組みになっています。
閉鎖的
ネットワークビジネス(MLM)の世界はとても閉鎖的。
世間ではマイナス、ネガティブな経歴と見なされることが多く、メリットが見つかりません。
一例をあげると私の知人(もう付き合いはなくなった)は、その後の転職にも大きく響き、よほどの実績がなければ書類選考すら通過しません。
開業届も出さないで数年でも活動すれば、ニートに近い見方をされます。
ネットワークビジネス(MLM)のデメリット
マルチ商法・ネットワークビジネスに勧誘された人の多くが、次のものを失います。
- 仕事を失う
- 時間を失う
- 友達や知人を失う
- お金を失う
ネットワークビジネス(MLM)は、先行者利益の世界であり本当に儲かるのはピラミッドの上層階の人たちだけです。
それしかメリットはありません。それ以外はデメリットだらけです。
ネットワークビジネスの収入以上に稼ぐ方法は、他にいくらでもあります。
ネットワークビジネスの勧誘の特徴
マルチ商法・ネットワークビジネスの勧誘は、次の流れで誘われることが多いです。
- ある日突然、連絡がくる。声をかけられる
- 年収や生活に不満があるかを聞かれる
- ビジネスやお金の話が出てくる
- 人を紹介される
- セミナーに連れて行かれる
- 洗脳
- 高額な商品購入(毎月買うように勧められる)
ネットワークビジネス、マルチ商法に誘ってくる人は、「勧誘の目的」を告げずに、誘ってきます。
最近は、「道をたずねるふり」をして話しかけてくる勧誘者もいます。
悩みごとやお金の話が出てきたら相手にせず、連絡先を教えたりしないようにしましょう。
マルチの勧誘者がよく使うセリフ
マルチの勧誘者は、次のようなセリフをよく使います。
- 「いっしょに成功しましょう」
- 「事業者なんだから借金するのはおかしいことではない」
- 「すごい先輩がいるんだ!」
- 「我々はみんな仲間」
- 「セミナーは必ず参加してね」
- 「ラットレースから抜け出そう」
具体的ではなく、抽象的な話や「すごい」、「成功」などの言葉をよく使います。
詐欺系マルチ勧誘者がよく使うワード
悪質、詐欺系マルチの勧誘者は、次のようなセリフをよく使います。
- 非公開・未公開
- 非公開求人
- アメリカでは
- 参考者利益
- まだ表には出ていない
- 特別に
- ●日までに申し込まないと手遅れ
- 最後のチャンス
- あの●●さんも購入している
- 格付けランクAAAの企業が
- 電話では言えない内容だから直接、会ってほしい
- 信用しているからこそあなただけに
- 年金不安
- ●●に例えたら1日たった●円で儲かる
- ドリームクラッシャー
- 奨学金・借金をすぐ返済できる
- 現状よりも余裕ができてあんなことやこんなこともできる
上記のように、本物の資料や新聞、雑誌の切り抜きなどと合わせて巧みに、だまそうとしてきます。
裏どりをしてしっかり調べないとあなたも騙されてしまうかもしれません。
直接、会うことは事前に避けましょう。
ネットワークビジネス(MLM)で成功者を見分ける方法
もしあなたがネットワークビジネスの勧誘を受けた場合、次の方法で誘ってきた相手が上手くいっているか判断することができます。
- 階級を確認する
- 腕時計は何をしている?
- 車は持っている?
- 事業実績はある?
- 財布にゴールド以上のクレジットカードが複数ある?
- セミナーの領収書は発行してくれる?
順番に解説していきます。
階級を確認する
ネットワークビジネスには、階級があり役職やポジションが明確に決められています。
その人が本当に上位の階級を維持しているかは、ネットワークビジネスを展開する会社で確認できます。
売上が落ちて階級落ちしたにも関わらず、過去の称号を使って勧誘する詐欺師もいます。
腕時計は何をしている?
腕時計に詳しい人は、ブランドでも判断しましょう。
100万以下の高級時計であれば、会社員時代にローンで購入していたり、見栄の為に中古品を無理して買っている可能性があります。
腕時計が偽物の場合もあります。
車は持っている?
車でも判断しましょう。
何十年も型落ちした高級車に乗っていたり、中古車に乗っていれば無理な生活をしています。
もらいもののベンツに乗り、サイドミラーをガムテープで止めている偽セレブを見たことがあります。
事業実績はある?
本当の成功者であれば、自分で起業してビジネスの実績を残しています。
会社経営者も名乗っているのであればネットで調べて、法人登記などの情報を確認してみましょう。
情報が出てこない場合は、嘘をついている可能性があります。
情報があったとしても実態の分からない事業を公開していることもあります。
ネットワークビジネスで成功している人は、基本的に一般的な事業で成功している人はいません。
MLM成功者は社会的な地位もなく、築き上げたネットワークが崩壊して、搾取する配下の会員たちの売上がなければ一気に落ちていきます。
財布にゴールド以上のクレジットカードが複数ある?
財布の中に複数のクレジットカードがあるかを確認しましょう。
これがもっとも効果的な判別方法かもしれません。
ネットワークビジネスの勧誘者は、儲かっているように見せる為、見栄を張ります。
しかし、財布の中にゴールド以上のクレジットカードがなければ貧乏です。
セミナーの領収書は発行してくれる?
有料のセミナーであれば領収書をもらいましょう。
成功していれば、領収書の発行にも素直に応じてくれます。
領収書の発行は法的に定められています。
もし、断ってきたら脱税している可能性が高くなります。
セミナー会場まで団体バスで行こうといった誘いがあった時にも、交通費として領収書の発行を依頼してみましょう。
この場合も断ってきたら脱税している可能性が高くなります。
法人登記も個人事業主の開業届もしていない可能性が高く、まっとうなビジネスをしていない証拠です。
ネットワークビジネスで騙されやすい人の特徴
次の人は、ネットワークビジネスの勧誘で騙されやすくなります。
- 欲が深い人
- 低収入の人
- ギャンブルや投機的なことが好きな人
- 物事を盲目的に信じてしまう人
- 頭が良いと思い込んでいる人
- 調べない人
- 勉強できない人
上記に当てはまる人は、
かならず数人の信頼できる人に相談してみましょう。
欲が深い人
とくにお金に対しての執着が強い人は注意です。
儲け話に弱く、事業の仕組みやカラクリについての知識がない人、調べない人。
経営者、独立、起業の言葉にステータスを感じてしまう人もだまされやすくなります。
低収入の人
低収入の人は、何とか人生を好転させたいと考えています。
そのため、ネットワークビジネスの勧誘者からカモにされます。
もし「金持ち父さん、貧乏父さんシリーズ」の本や内容を紹介してくる人がいたら警戒しましょう。
ネットワークビジネスの勧誘者は、ほぼ100%この本の内容を話して洗脳してきます。
「ドリームキラー」という言葉も使って洗脳してくるので気をつけましょう。
ギャンブルや投機的なことが好きな人
ギャンブルが好きな人は、ネットワークビジネスに勧誘されやすいです。
「儲かる」という言葉に弱く、漠然とした期待感を持ってしまいます。
物事を盲目的に信じてしまう人
人の話を鵜吞みにしたり、ニュースをそのまま真に受けてしまう人は、ネットワークビジネスの勧誘者に騙されやすくなります。
言い方を変えると、思い込みの激しい人です。
1つの考え方をするのではなく、他の視点から物事を考える癖をつけておきましょう。
次の言葉には注意しましょう。
- 「ここだけの話なんだけど…」
- 「〇〇さんだから話すけど…」
- 「誰にも言えないことだけど…」
- 「今がチャンス」
- 「このタイミングを逃すと損をする…」
- 「紹介された人だけがメリットを得られる…」
頭が良いと思い込んでいる人
自分は人よりも頭が良いと思い込んでいる人は、自信過剰になるため自分も成功者になれると信じてしまいます。
実績ない人ほど「何者かになろう」とします。
もっともらしい根拠に基づいたデータを見せられるとつい納得してしまう人も危ないです。
調べない人
調べない人は、怠慢な一面があり騙されやすくなります。
「とりあえずやってみる」ことも大事ですが、最低限のことは調べてから検証するようにしましょう。
MLMの仕組みや報酬を考えれば、いかに効率が悪く可能性が低いかがわかります。
勧誘者は、データを活用したりあらゆる手段であなたをネットワークビジネスの一員に引き込もうとしてきます。
勉強できない人
社会人になってから勉強をしていない人は、騙されやすくなります。
世間知らずであればあるほど、ネットワークビジネスの仕組みに疑問を持てなくなります。
マルチ勧誘の断り方
もし、マルチ商法の勧誘にあったら次の方法を参考にして回避していましょう。
- 理由をつけて、その場からはなれる
- 消費者庁、国民生活センター、警察、ネットワークビジネスの本部へ通報する
- クーリングオフをつかう
詐欺の勧誘かと思ったら、つぎの言葉で回避しましょう。
- 「あとで考えて、こっちから返事するね」
- 「すごく興味あるので、じっくり考えさせて」
と誘ってきた相手に伝えて、逃げ切りましょう。
悪質な勧誘方法は、特定商取引法によって規制されているので、通報、相談がスムーズです。
クーリングオフなどのやり方も丁寧に教えてもらえます。
証拠となる書面や記録などは残しておくことが重要です。
まとめ
ネットワークビジネス、マルチの勧誘についてまとめると、次のようになります。
- ネットワークビジネスはマルチ商法
- マルチは先行者利益の世界
- SNSでの勧誘が増えた
- マルチ勧誘を規制する法律がある
- 悪質なマルチ勧誘は違法
- 証拠は残しておく
ネットワークビジネス(MLM)が、「稼げない副業」として取り上げられるようになったのは、
今に始まったことではありませんが、インターネットやスマホが普及してからは様々な魅力ある副業が登場したので、
やる意味が見つからなくなりました。
ただ、冷静さを失ってしまうと「もしかしたらあなたも魅力的に考えてしまう」かもしれません。
友達や上司からの勧誘だからといって、勢いではじめたり冷静さを失わないようにしましょう。
以上、副業選びの参考になれば幸いです。
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参考【2022年版】初心者でも高収入を狙えるネット副業|稼げる可能性はどのくらい?
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